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紅ズワイガニ
富山湾の女王『紅ズワイガニ』
「かに籠漁」発祥の地
「紅ズワイガニ」という名前は、ズワイガニよりも体全体に紅色が濃いことから、昭和23年(1948年)に農林水産省水産試験場によってつけられた日本名です。魚津市は昭和27年当時、浜多虎松さんが初めて作製した竹製のかに籠を発明(開発)した「かに籠漁」発祥の地として知られています。
紅ズワイガニの生態の起源をたどると、主に北極海のアラスカ沿岸など寒いところに棲んでいた“ズワイガニ”が、氷河期に南方へ移動し、氷河期が終わると対馬海流などの暖流が日本列島近海に流入したことで日本海に閉じ込められ、冷水温の深海域へ移動していくなかで、“紅ズワイガニ”へ進化したと考えられています。現在は、日本海と銚子以北の北海道に至るまでの太平洋岸、そしてオホーツク海までの広範囲に生息する紅ズワイガニ。水温0.5~1℃程度の冷たい海域で少ない餌を食べて生息するため、親ガニになるまでに約8年がかりで計11回の脱皮を繰り返します。
魚津港にも沢山の紅ズワイガニの水揚げがあり、市内には卸問屋や加工業者が多くあります。比較的安価なことから家庭や飲食店でもよく食されます。県内の漁港で水揚げされた紅ズワイガニのうち、すべての脚がついていて甲幅が140㎜以上、生ガニで1,000g以上(茹でガニで800g以上)などの規格を満たすものはトップブランドとして「極上 高志の紅ガニ」のタグを付けて出荷されます。
紅ズワイガニは鮮魚店などの他に、「魚津の朝市」などのイベントでも販売されており、お土産としても人気です。市内の卸問屋や加工業者により開催される、「かにの陣」には数千人の来場者があり会場内ではミニセリなど様々なイベントが開催され賑わいます。
紅ズワイガニは水圧の高い深海域に生息するため、ズワイガニに比べて殻が柔らかくて水分が多く、茹でると水っぽく身が柔らかいのでズワイガニの代用品として扱われる時代が長く続きました。しかし最近では、殻の身離れがよく肉厚があり、甲羅の中のミソが美味しいといった点が見直され人気が高まっています。
また、カニ殻には多量のキチンが含まれていて、キチンを化学処理して得られるキトサンには、人間の生活に役立つ様々な効果があり、医療、美容分野や抗菌・防腐素材、無公害農薬など広範囲にわたって活用されています。
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